東京都にお住まいのかたに運転免許証の自主返納方法と運転経歴証明書の申請手続きをわかりやすく説明します。
運転免許証を自主返納すると受けられる特典も紹介します。
【東京都】運転免許証の自主返納の申請手続き方法
運転免許証の自主返納制度とは?
運転免許が不要になった人や、高齢で身体機能や認知機能が低下して車の運転に不安を感じるようになった人が、自主的に運転免許証を返納する制度です。
正式には、というか法令上では「自主返納」ではなくて「申請による運転免許の取り消し」というそうですよ。
自主返納制度の対象は高齢者に限ってはいないのですが(運転免許取を持っている人なら何歳からでも行うことができます)、高齢者のドライバーによる重大事故が多発したため、1998年4月から道路交通法を改正してこの制度が始まりました。
自主返納の申請手続きができる人は?
自主返納の申請手続きができる人は、東京都に住所がある本人か代理人です。
代理人が申請手続きをする場合は、下記のものを持参して代理申請をする必要があります。
- 本人の運転免許証
- 委任状(委任状見本)
- 代理人の住所・氏名・生年月日が確認できるもの(運転免許証、住民票、マイナンバーカード、健康保険証、在留カード、旅券など)
自主返納の申請手続きができない人は?
以下の条件に該当している場合は、自主返納の申請手続きができません。
- 免許証の表の有効期限が切れている人
- 交通違反等による免許の取り消し、停止等の基準に該当している人
- 初心運転者制度における再試験の基準に該当している人(道路交通法第100条の2関係)
- 免許更新の際に認知症と判断されて免許の取り消しや停止となっている人
運転免許証の自主返納手続きはどこでできる?
運転免許証の自主返納は、本人が申請手続きをするか代理人がするかによって、手続きができる場所と受付時間が少し異なるのでご注意ください。
本人が申請手続きをする場合
運転免許試験場、運転免許更新センター、警察署で申請手続きができます。
【運転免許試験場】
- 月曜日~金曜日 8:30~17:15
- 日曜日 8:30~12:00/13:00~17:15
- 土曜日、祝休日、年末年始(12月29日~1月3日)は休み
【運転免許更新センター・警察署】
- 月曜日~金曜日 8:30~17:15
- 土曜日、日曜日、祝休日、年末年始(12月29日~1月3日)は休み
代理人が申請手続きをする場合
運転免許試験場と島部警察署(大島署、新島署、三宅島署、八丈島署、小笠原署)で申請手続きができます。
代理人の申請手続きは、運転免許更新センターと島部警察署以外の警察署ではできません。
【運転免許試験場】
- 月曜日~金曜日 8:30~17:15
- 土曜日、日曜日、祝休日、年末年始(12月29日~1月3日)は休み
【島部警察署(大島署、新島署、三宅島署、八丈島署、小笠原署)】
- 月曜日~金曜日 8:30~17:15
- 土曜日、日曜日、祝休日、年末年始(12月29日~1月3日)は休み
自主返納の手続きに必要なものは?
自主返納の手続きに必要なものは、返納する運転免許証だけです。
自主返納の手続きだけであれば手数料はかかりません。
自主返納の手続きにかかる時間はどれくらい?
自主返納の手続きだけだと、混雑していなければ10分ほどで終了するでしょう。
運転免許試験場、運転免許更新センターだと、朝の早い時間帯はとても混雑するということです。
【東京都】運転経歴証明書の申請手続き方法

引用元:http://tiny.cc/84d68y
運転経歴証明書とは?
運転経歴証明書は、運転免許証と同じように使うことができる本人確認書類です。
運転免許証を身分証明証として使っていた人が自主返納したあとでも不便を感じないように、運転経歴証明書が用意してあります(身分証明書として対応していない機関もあるのでご注意ください)。
運転経歴証明書は運転免許証と同じサイズです。
運転経歴証明書を提示することで、高齢者運転免許自主返納サポート協議会の加盟店や美術館などで、多くの特典を受けることができます。
運転経歴証明書の申請手続きができる人は?
東京都に住所がある運転免許証を自主返納してから5年以内の本人か代理人が、運転経歴証明書の申請手続きができます。
運転経歴証明書の申請手続きができない人は?
- 東京都に住所がない人
- 運転免許証を自主返納できない人
- 自主返納をした日から5年以上経過した人
以上の条件に該当する人は運転経歴証明書の申請手続きができません。
運転経歴証明書の申請手続きはどこでできる?
運転経歴証明書は、自主返納と同時に申請手続きをするか後日あらためてするか、本人が申請手続きをするか代理人がするかによって、手続きができる場所と受付時間が少し異なるのでご注意ください。
自主返納と同時に運転経歴証明書の申請手続きをする場合
本人が申請手続きをする場合
運転免許試験場、運転免許更新センター、警察署で申請手続きができます。
【運転免許試験場】
- 月曜日~金曜日 8:30~16:00
- 日曜日 8:30~12:00/13:00~16:00
- 土曜日、祝休日、年末年始(12月29日~1月3日)は休み
【運転免許更新センター・警察署】
- 月曜日~金曜日 8:30~17:15
- 土曜日、日曜日、祝休日、年末年始(12月29日~1月3日)は休み
代理人が申請手続きをする場合
運転免許試験場と島部警察署(大島署、新島署、三宅島署、八丈島署、小笠原署)で申請手続きができます。
代理人の申請手続きは、運転免許更新センターと島部警察署以外の警察署ではできません。
【運転免許試験場】
- 月曜日~金曜日 8:30~16:00
- 土曜日、日曜日、祝休日、年末年始(12月29日~1月3日)は休み
【島部警察署(大島署、新島署、三宅島署、八丈島署、小笠原署)】
- 月曜日~金曜日 8:30~17:15
- 土曜日、日曜日、祝休日、年末年始(12月29日~1月3日)は休み
すでに自主返納をしていてあらためて運転経歴証明書の申請手続きをする場合
本人・代理人が申請手続きをする場合
運転免許試験場と島部警察署(大島署、新島署、三宅島署、八丈島署、小笠原署)で申請手続きができます。
【運転免許試験場】
- 月曜日~金曜日 8:30~16:00
- 日曜日 8:30~12:00/13:00~16:00
- 土曜日、祝休日、年末年始(12月29日~1月3日)は休み
※代理人は日曜日は申請手続きができません。
【島部警察署(大島署、新島署、三宅島署、八丈島署、小笠原署)】
- 月曜日~金曜日 8:30~17:15
- 土曜日、日曜日、祝休日、年末年始(12月29日~1月3日)は休み
運転経歴証明書の手続きに必要なものは?
自主返納と同時に運転経歴証明書の申請手続きをする場合
本人が申請手続きをする場合
- 申請用写真
- 交付手数料(1100円)
- 運転免許証
代理人が申請手続きをする場合
- 本人の申請用写真
- 交付手数料(1100円)
- 委任状(委任状見本)
- 本人の運転免許証
- 代理人の住所・氏名・生年月日が確認できるもの(住民票、マイナンバーカード、健康保険証、在留カード、旅券など)
すでに自主返納をしていてあらためて運転経歴証明書の申請手続きをする場合
本人が申請手続きをする場合
- 申請用写真
- 交付手数料(1100円)
- 本人の住所・氏名・生年月日が確認できるもの(住民票、マイナンバーカード、健康保険証、在留カード、旅券など)
代理人が申請手続きをする場合
- 本人の申請用写真
- 交付手数料(1100円)
- 委任状(委任状見本)
- 本人の住所・氏名・生年月日が確認できるもの(住民票、マイナンバーカード、健康保険証、在留カード、旅券など)
- 代理人の住所・氏名・生年月日が確認できるもの(住民票、マイナンバーカード、健康保険証、在留カード、旅券など)
運転経歴証明書の申請用写真について
運転経歴証明書の申請用写真(1枚必要)は、一般的な証明写真(縦3センチ・横2.4センチ、カラー、無帽(宗教上または医療上の理由がある場合を除く)、正面、上三分身、無背景、申請前6ヶ月以内に撮影、カラーコンタクト等の使用は禁止)であれば問題ありません。
詳細は各種申請用写真のご案内で確認してください。
運転経歴証明書を受け取れる時間はどれくらい?
運転経歴証明書は、運転免許試験場では「即日交付」で、申請手続きをしたその日に受け取れます。
「即日交付」とはいっても、運転免許試験場の混雑次第では2時間ほど(下手したら半日)待たされるかもしれません。
運転免許試験場以外で申請手続きをした場合、場所によって受け取れるまでに2週間ほどかかります(島部警察署では4週間ほどかかります)。
【東京都】運転免許証を自主返納した人への特典
東京都では運転免許証を返納したことで生じる生活や移動の支障を少しでも軽減できるように、いくつかの特典や支援が用意されています。
運転経歴証明書による特典や支援を受けられるのは、原則として65歳以上の高齢者が対象です。
以下に挙げている特典や支援は追加されたり変更される場合があるので、利用される前には各店舗や事業所などに確認したほうが確実でしょう。
早めの自主返納が勧められている理由
自主返納は、『有効な運転免許証』ではないと申請できません。
『有効な運転免許証』とは、取り消しや停止処分を受けていない、交通違反を犯して再試験を命じられていない、いわゆる普通の運転免許証のことです。
75歳以上の人が運転免許証を更新するときには『認知機能検査』を受けなければいけません。
『認知機能検査』の結果次第で、認知症専門医による診断、医師の診断書を提出するなどの手続きが追加されます。
その追加の手続きで『認知症』と判断されると、運転免許の取り消しや停止となります。
そうなると『有効な運転免許証』ではなくなるのです。
自主返納ができなくなり、運転経歴証明書の申請ができなくなり、運転免許証に代わる身分証明証が取得できなくなり、自治体や事業所の特典や支援が受けられなくなるのです。
以上が、早めの自主返納が勧められている理由です。
運転免許証の自主返納手続きや運転経歴証明書の申請手続きその他について、詳しいことやわからないことがある場合は、警視庁の運転免許本部(代表03-6717-3137)にお尋ねください(平日の午前8時30分から午後5時15分まで)。
自主返納と運転経歴証明書の申請手続きの際に気をつけること
自主返納と運転経歴証明書の申請手続きに行く際は、公共の交通機関を利用するかどなたかに送迎をお願いする必要があります。
いつもの調子で自分の車で出かけてしまったら、手続きしたあとはもう運転免許がない状態なので、運転して帰宅することができません。
そればかりか自分の車も駐車場に放置していかなければならない事態になります。
そして、まさかそんな人はいないと思いますが、自主返納したあとに「やっぱり運転したい」と思っても、それはもうできません。
もちろん運転経歴証明書では運転することができないので、もう一度最初から運転免許を取得してもらう必要があります。
その場合でも運転免許試験の一部免除などの特例はなく、適性試験や学科試験、技能試験も受験してもらわなければなりません。
大きなお世話かもと思いましたが、「ついうっかり」があるかもしれないと思って追記しました。
まとめ:【東京都】免許の自主返納と運転経歴証明書のわかりやすい手続き方法
今回は、東京都の運転免許証の自主返納と運転経歴証明書の申請手続きについて説明しました。
●自主返納の申請手続きができる人は本人か代理人
●自主返納の申請手続きができる場所は運転免許試験場、運転免許更新センター、警察署
●自主返納の申請手続きに必要なものは返納する免許証だけ(手数料不要)
●自主返納の申請手続きにかかる時間は5分ほど
●運転経歴証明書の申請手続きができる人は自主返納してから5年以内の本人か代理人
●運転経歴証明書の申請手続きができる場所は運転免許試験場、運転免許更新センター、警察署
●運転経歴証明書の申請手続きに必要なものは申請用写真と交付手数料と住所・名前・生年月日を確認できる書類(自主返納と同時申請なら不要)
●運転経歴証明書の交付にかかる時間は運転免許試験場で2時間(混雑時)、運転免許更新センター、警察署で2~4週間
●運転経歴証明書による特典や支援を受けられるのは65歳以上が対象
●自主返納や運転経歴証明書の申請手続きその他について詳しいことやわからないことがある場合は警視庁の運転免許本部(代表03-6717-3137)へ
運転免許証の自主返納は、本人だけではなくて家族にも関わる大事なことです。
この記事が自主返納される本人と家族のかたのお役に立てれば幸いです。
以上、「【東京都】免許の自主返納と運転経歴証明書のわかりやすい手続き方法」でした。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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